AKB48のさいたまスーパーアリーナ3日間連続コンサートは25日、最終日を迎え、AKBの顔ともいえる前田敦子(20)が“AKB卒業”を涙ながらに電撃宣言した。詰めかけた約2万5000人のファンらは、最初はショックで「え~っ!!」と騒然となったが、次第に新たな旅立ちを応援する声がどよめきとなり、会場を包んだ。
アンコールも終えた最後、メンバーが勢ぞろいしたステージで、前田は泣きながら話し始めた。「14歳のとき、AKBのオーディションを受け、初期メンバーとして加入しました。人生で初めての大きな決断でした。今日ここで2回目の大きな決断をさせてください。私、前田敦子はAKB48を卒業します」。そう宣言すると胸に手をやりながら、客席に向かって深くおじぎした。
さらに「私なりに頑張ってきたAKBの6年半でした。20歳の夢に向かって新たに歩み出さなきゃいけない。正直、不安でいっぱい。どうなるかわかりませんが、ここにたくさんいる後輩のためにも私が歩き出さなきゃいけないと思います」と決意を語った。卒業時期については「今すぐやめてしまうわけではありません。決まり次第、お伝えしたいと思います」と話した。
高橋みなみ(20)が「突然のことに驚いてるんです。メンバーも知りませんでした」と話した通り、前田の卒業宣言を聞いたメンバーは一瞬ぼう然とし、そろって涙を浮かべた。ただ、高橋は昨年、前田から相談を受けたことがあったことも明かした。
前田のそばに寄り添った高橋は「一時の感情で言っているのではないということを、分かってあげてください。AKBはゴール地点ではありません。それは他のメンバーにも言えること。温かく見送ってほしいなと思います」とファンに呼びかけたうえで、泣きながら「本当はやめてほしくないけど、止める権利はないから背中を押してあげたい」と話した。
涙、涙…で高橋ら他のメンバーとひとしきり抱き合った後、前田はあらためて「びっくりさせてしまって本当にすみません。これからも皆さんに笑顔を与えることを目標にやっていきたい」と述べ、女優も含めたソロ活動に向けた意気込みをうかがわせた。
この日はほかに、ファンによるメンバーの“選抜総選挙”が今年も行われることが発表された。27枚目のシングルを歌うメンバーを決める総選挙で、6月6日、東京・日本武道館で開催される。前田が今度の総選挙に出るかは未定という。
◆グループの将来のために選択
客がほとんどいなかった6年半前からAKB48の屋台骨を支え、ここまで成長させてきた絶対的エースは、自身のためだけではなく、グループの将来のために卒業という道を選んだのではないか。
国内外に姉妹グループが次々と誕生し、AKBファミリーはさらに大所帯となった。AKBのコンサートでも、姉妹グループを合わせて280人近いメンバーが登場する。少し図体(ずうたい)が大きくなりすぎた。確かに10代の若い後輩たちが5年先、10年先にグループを支えていくためには、そろそろ世代交代が必要かもしれない。
そして前田は他のメンバー以上にプレッシャーを抱えていたことも事実。エースとしての自覚とそれに対する周囲の期待、さらに言えば、一部のファンからのバッシングもすべて小さな体で受け止めてきた。昨年1位に返り咲いた総選挙で「私のことは嫌いでもAKBのことは嫌いにならないでください」と涙で訴えたことがそれを物語っていた。
精神的にも相当疲れていたと思う。そろそろ“お役御免”でも良いのではないか。個人的には今年の総選挙には出馬せず、今までのような重圧を感じずに卒業を迎えてほしい。その分、次世代を担うニューヒロインの誕生を期待したい。 (江川悠)
◆史上最多人数のステージ
前田が電撃卒業宣言したこの日は、姉妹グループのSKE48、NMB48なども含め、総勢261人のメンバーが出演。AKBのコンサートとしては史上最多人数が出演したステージだった。
◇前田敦子(まえだ・あつこ) 1991年7月10日、千葉県市川市出身。05年、AKB48のオープニングメンバーオーディションに合格。以後、中心メンバーとして人気を誇り、絶対的エースなどと呼ばれる。09年、11年の選抜総選挙で1位。11年は、映画初主演、ゴールデンタイムの連続ドラマ初主演を果たす。血液型A。
2012年3月25日日曜日
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