2012年3月11日日曜日

2014年打ち上げを目指す「はやぶさ2」が直面する資金不足問題

昨年より映画化が続く小惑星探査機「はやぶさ」の物語。2010年6月に地球に帰還した成功劇は多くの日本人を勇

気づけたが、後継機「はやぶさ2」のプロジェクトが難航していることは、あまり知られていない。

その原因は、政府から予算が下りないためだ。「はやぶさ2」のプロジェクトは2006年から検討が始まったが、15

億円の予算要求をした2010年度は民主党の事業仕分けの影響を受け、下りた金額はわずか3000万円。翌年度は「

はやぶさ」帰還効果もあり、成長分野などに配分される政府の特別枠から要求どおり30億円の予算を得た。

しかし、先日決まった2012年度予算では73億円の要求に対し、ついた額は前年と同じ30億円のみ。それも文部科

学省経由の一般枠では認められず、今回も「日本再生重点化措置」という枠で計上された。

そもそも「はやぶさ2」計画の実現には、「探査機の設計・製作費が約160億円、H2Aロケットの打ち上げ費用が約

100億円。その後7年間の予定の運用費などが約30億~40億円で、トータルでは約300億円が必要」とJAXA(宇宙航

空研究開発機構)プロジェクトマネージャーの吉川真准教授は説明する。現在は計60億3000万円しか確保できて

おらず、かなり苦しい。

しかも、打ち上げは「できれば2014年から2015年。それを逃せば4、5年たたないと機会が来ない」(JAXA広報の

阪本成一教授)。つまり、後2~3年で実現しなければならない。そのため、現在の予算額では「優先順位から考

えるとやめろという回答に近い」(吉川准教授)という。

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