2012年4月8日日曜日
有料コンテンツの情報料を最大100%キャッシュバック――ソフトバンク
ソフトバンクモバイルが、有料コンテンツの情報料を最大100%キャッシュバックする「わくわくキャッシュバッ
クキャンペーン」を、4月9日から6月30日までに実施する。
わくわくキャッシュバックキャンペーンは、iPhoneおよびソフトバンクスマートフォン、ソフトバンク3G携帯電
話のユーザーを対象としたキャンペーン。対象の有料コンテンツをキャンペーン期間中に新規購入すると、期間中
の情報料が最大100%キャッシュバックされる。
キャッシュバック対象となるコンテンツと割引額は、キャンペーンサイト(外部リンク)で確認できる。キャッ
シュバックは購入月の翌月、または翌々月の請求額に差し引きする形となる。
クキャンペーン」を、4月9日から6月30日までに実施する。
わくわくキャッシュバックキャンペーンは、iPhoneおよびソフトバンクスマートフォン、ソフトバンク3G携帯電
話のユーザーを対象としたキャンペーン。対象の有料コンテンツをキャンペーン期間中に新規購入すると、期間中
の情報料が最大100%キャッシュバックされる。
キャッシュバック対象となるコンテンツと割引額は、キャンペーンサイト(外部リンク)で確認できる。キャッ
シュバックは購入月の翌月、または翌々月の請求額に差し引きする形となる。
2012年4月5日木曜日
虎穴に入って犯人を追いこむ
Rove DigitalとEsthostはDNS Changerと呼ばれる不正プログラムをユーザーのコンピュータに感染させ、DNSの仕組みを不正に利用することでサイバー犯罪を成立させていた。このサイバー犯罪の全貌と首謀者がどのようにして明らかになったのか。
まず、2006年時点でトレンドマイクロは、DNS Changerで構築されたボットネットに関連するC&Cサーバーが「esthost.com」のサブドメインに複数存在することを把握していた。例えば、偽DNSサーバーに関連するIPアドレスがDNS Changerのプログラム内に記述されており、そのホスト先が「dns1.esthost.com」から「dns52.esthost.com」となっていた。1から52までの数字をサブドメイン名に挿入し、52のドメイン名を使用していたことが分かる。
すべての偽DNSサーバーを一斉に更新できるバックエンドのサーバーも「dns-repos.esthost.com」というドメイン名で存在していた。また、Rove Digitalが別のサイバー犯罪に利用していた偽コーデックの不正プログラムで使っていたバックエンドサーバーも「codecsys.esthost.com」に存在していた。
体系立てられた仕組み、示唆的な名前がサブドメイン名に使われていることを考えると、「esthost.com」ドメインが第三者にハッキングされていない限り、このような仕組みを作れるのは限られてくる。Esthostのみがこのような構成をできる、ということである。
まず、2006年時点でトレンドマイクロは、DNS Changerで構築されたボットネットに関連するC&Cサーバーが「esthost.com」のサブドメインに複数存在することを把握していた。例えば、偽DNSサーバーに関連するIPアドレスがDNS Changerのプログラム内に記述されており、そのホスト先が「dns1.esthost.com」から「dns52.esthost.com」となっていた。1から52までの数字をサブドメイン名に挿入し、52のドメイン名を使用していたことが分かる。
すべての偽DNSサーバーを一斉に更新できるバックエンドのサーバーも「dns-repos.esthost.com」というドメイン名で存在していた。また、Rove Digitalが別のサイバー犯罪に利用していた偽コーデックの不正プログラムで使っていたバックエンドサーバーも「codecsys.esthost.com」に存在していた。
体系立てられた仕組み、示唆的な名前がサブドメイン名に使われていることを考えると、「esthost.com」ドメインが第三者にハッキングされていない限り、このような仕組みを作れるのは限られてくる。Esthostのみがこのような構成をできる、ということである。
東京モノレール全駅で、UQ WiMAXとau Wi-Fi SPOTが利用可能に
東京モノレールは、東京モノレールの全駅と走行区間内において、WiMAXのエリア化が完了したと発表した。また、全駅で「au Wi-Fi SPOT」「Wi2 300」が利用できるようになった。
東京モノレールでは、4月5日に全駅(11駅)においてUQコミュニケーションズのWiMAXのエリア化が完了し、トンネル区間を除く走行区間内もサービスエリアとした。
また、KDDIが提供する公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」と、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの公衆無線LANサービス「Wi2 300」が全駅で提供される。
東京モノレールでは、4月5日に全駅(11駅)においてUQコミュニケーションズのWiMAXのエリア化が完了し、トンネル区間を除く走行区間内もサービスエリアとした。
また、KDDIが提供する公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」と、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの公衆無線LANサービス「Wi2 300」が全駅で提供される。
2012年4月4日水曜日
クラウドの落とし穴!トホホな失敗エピソードを一挙紹介!
ケース1
「ページビューが急増!課金がバーストして死亡」・・・のケース
解説
これは明らかに「課金の選び方」をミスったパターンですね。キャンペーンサイトなどを展開する広告系の企業などがよくハマる例です。ページビューがそんなに伸びないと見積もったんでしょうね。
ソーシャルメディアを利用したキャンペーンサイト立ちあげなどの際に、スモールスタートが出来、短期利用が容易なクラウドを利用した選択は間違っていなかったかと思います。しかし、ソーシャルメディア経由のアクセスは見積もりが困難なのが現状。そして、アクセスが殺到しても、クラウドはパンクすることなくユーザーを受け入れ続けてしまいます。スモールスタートが特長のページビュー課金ビジネスですが、アクセス数に比例して売り上げも伸びるようなビジネスモデルにしない限り、この穴に落ちてしまいがちです。
解決のポイント
クラウドの料金体系は「月額課金制」「従量課金制」「ページビュー課金制」など様々なタイプがあります。例えば、使った時間や容量分だけ請求される「従量課金制」はコストの最適化に向いていますが、大量アクセスが見込まれるサイトや、安定期に入ったサービスなどでは「月額制」が結果的に安くなるでしょう。サービス種類や時期によって、適切な料金体系を選ぶ事が重要です。また、利用するクラウドサービスにどういった料金体系のバリエーションがあるのかを把握しておく事もポイントでしょう。
ニフティクラウドなら従量課金と月額課金が選べる
「ページビューが急増!課金がバーストして死亡」・・・のケース
解説
これは明らかに「課金の選び方」をミスったパターンですね。キャンペーンサイトなどを展開する広告系の企業などがよくハマる例です。ページビューがそんなに伸びないと見積もったんでしょうね。
ソーシャルメディアを利用したキャンペーンサイト立ちあげなどの際に、スモールスタートが出来、短期利用が容易なクラウドを利用した選択は間違っていなかったかと思います。しかし、ソーシャルメディア経由のアクセスは見積もりが困難なのが現状。そして、アクセスが殺到しても、クラウドはパンクすることなくユーザーを受け入れ続けてしまいます。スモールスタートが特長のページビュー課金ビジネスですが、アクセス数に比例して売り上げも伸びるようなビジネスモデルにしない限り、この穴に落ちてしまいがちです。
解決のポイント
クラウドの料金体系は「月額課金制」「従量課金制」「ページビュー課金制」など様々なタイプがあります。例えば、使った時間や容量分だけ請求される「従量課金制」はコストの最適化に向いていますが、大量アクセスが見込まれるサイトや、安定期に入ったサービスなどでは「月額制」が結果的に安くなるでしょう。サービス種類や時期によって、適切な料金体系を選ぶ事が重要です。また、利用するクラウドサービスにどういった料金体系のバリエーションがあるのかを把握しておく事もポイントでしょう。
ニフティクラウドなら従量課金と月額課金が選べる
グーグル、拡張現実メガネ開発を認める--「Project Glass」計画を明らかに
Googleは、装着者の目の前にデータをリアルタイムでストリーミングできるメガネのプロトタイプをテスト中であることをついに認めた。
Googleは、この拡張現実に関する実験の動画をYouTubeに投稿した。この動画の中では、メガネを装着している人がマンハッタンのさまざまな場所を歩き回り、メガネにストリーミングされる最新情報を受信する様子が示されている。
この特殊なメガネのプロジェクトについては、2011年12月から報じられていた。
Googleは現在、同プロジェクトを「Project Glass」と呼んでいる。Babak Parviz氏とその協力者であるSteve Lee氏およびSebastian Thrun氏は、動画に添えた短い文章の中で、メガネの中にどのようなものを見たいかと尋ね、閲覧者からのフィードバックを求めている。
Google[x]に所属するわれわれのグループは、人々が自分の世界を探索および共有するのを支援しつつ、瞬時に人々を現実に引き戻す技術を開発するためにProject Glassを開始した。われわれが今、この情報を共有するのは、皆さんと会話を開始し、貴重なインプットを得たいからである。そこで、この技術がどのようなものであるかを伝えるためのデザイン写真をいくつか撮影し、これによってどのようなことが可能になるかを示す動画を作成した。
ワシントン大学の准教授であるParviz氏は、バイオナノテクノロジの専門家で、電子回路が組み込まれたコンタクトレンズを開発している。Thrun氏は、Googleの自動運転車の開発にも貢献した。
同社が提供している写真によると、Googleのメガネは、Oakley製メガネのようなメタリックなフレームでレンズがなく、装着者の額に沿うよう曲線的な形をしており、鼻あてで支えるようになっている。フレームの右側には薄型のデバイス(おそらくは小型コンピュータ)があり、右目の上部右側に半透明の画面がある。
動画では、装着者の視点からGoogleメガネの動作の様子を示している。装着者がサンドイッチを食べていると、友人から会わないかという誘いのメッセージがポップアップする。装着者が音声でこれに応答すると、メッセージが送信される。
装着者が街の中を移動する間、メガネはさまざまな方法で装着者を支援する。例えば、6番の地下鉄が遅延していることや、待ち合わせ場所に徒歩で行く道順などを教えてくれる。最後に装着者は、ヘッドセットで再生していた音楽を止めて、友人とビデオ会議を開始する。
Googleは、この拡張現実に関する実験の動画をYouTubeに投稿した。この動画の中では、メガネを装着している人がマンハッタンのさまざまな場所を歩き回り、メガネにストリーミングされる最新情報を受信する様子が示されている。
この特殊なメガネのプロジェクトについては、2011年12月から報じられていた。
Googleは現在、同プロジェクトを「Project Glass」と呼んでいる。Babak Parviz氏とその協力者であるSteve Lee氏およびSebastian Thrun氏は、動画に添えた短い文章の中で、メガネの中にどのようなものを見たいかと尋ね、閲覧者からのフィードバックを求めている。
Google[x]に所属するわれわれのグループは、人々が自分の世界を探索および共有するのを支援しつつ、瞬時に人々を現実に引き戻す技術を開発するためにProject Glassを開始した。われわれが今、この情報を共有するのは、皆さんと会話を開始し、貴重なインプットを得たいからである。そこで、この技術がどのようなものであるかを伝えるためのデザイン写真をいくつか撮影し、これによってどのようなことが可能になるかを示す動画を作成した。
ワシントン大学の准教授であるParviz氏は、バイオナノテクノロジの専門家で、電子回路が組み込まれたコンタクトレンズを開発している。Thrun氏は、Googleの自動運転車の開発にも貢献した。
同社が提供している写真によると、Googleのメガネは、Oakley製メガネのようなメタリックなフレームでレンズがなく、装着者の額に沿うよう曲線的な形をしており、鼻あてで支えるようになっている。フレームの右側には薄型のデバイス(おそらくは小型コンピュータ)があり、右目の上部右側に半透明の画面がある。
動画では、装着者の視点からGoogleメガネの動作の様子を示している。装着者がサンドイッチを食べていると、友人から会わないかという誘いのメッセージがポップアップする。装着者が音声でこれに応答すると、メッセージが送信される。
装着者が街の中を移動する間、メガネはさまざまな方法で装着者を支援する。例えば、6番の地下鉄が遅延していることや、待ち合わせ場所に徒歩で行く道順などを教えてくれる。最後に装着者は、ヘッドセットで再生していた音楽を止めて、友人とビデオ会議を開始する。
2012年4月2日月曜日
三井物産など4社、凸版系電子書籍会社に出資 29億円
三井物産、日本政策投資銀行、東芝とNECは28日、凸版印刷グループで電子書籍運営のブックライブ(東京・台東、淡野正社長)と資本提携で合意したと発表した。国内では電子書籍サービスの認知度が低く、普及が進んでいないのが実情。このため有力企業が手を組み、利便性の高いモデルを構築することで市場活性化を促す。
ブックライブが4社を引受先とする29億1800万円の第三者割当増資を30日に実施する。個別の出資額は明らかにしていないが、三井物産は凸版に次ぐ2位の株主となり、出資比率は2割を占めるとみられる。
ブックライブは自社サービス「BookLive!」の購入・閲覧環境を整備。東芝やNECとは読書しやすい端末の開発にも取り組む。2012年度に現在の3倍にあたる100万人の会員獲得を目指す。市場シェアは12年度に26%、5年後に50%を見込んでいる。
電子書籍市場を巡ってはインターネット通販で世界最大手の米アマゾン・ドット・コムが年内にも国内に参入するとみられるが、米国に比べると普及率が上がっていない。
また三井物産の海外拠点網を活用して、アジア地域を中心に海外でスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やパソコン向けに電子書籍サービスにも乗りだす考えだ。
ブックライブが4社を引受先とする29億1800万円の第三者割当増資を30日に実施する。個別の出資額は明らかにしていないが、三井物産は凸版に次ぐ2位の株主となり、出資比率は2割を占めるとみられる。
ブックライブは自社サービス「BookLive!」の購入・閲覧環境を整備。東芝やNECとは読書しやすい端末の開発にも取り組む。2012年度に現在の3倍にあたる100万人の会員獲得を目指す。市場シェアは12年度に26%、5年後に50%を見込んでいる。
電子書籍市場を巡ってはインターネット通販で世界最大手の米アマゾン・ドット・コムが年内にも国内に参入するとみられるが、米国に比べると普及率が上がっていない。
また三井物産の海外拠点網を活用して、アジア地域を中心に海外でスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やパソコン向けに電子書籍サービスにも乗りだす考えだ。
アマゾン「キンドル」との複雑な関係
アマゾン「キンドル」との複雑な関係
出版業界が巨額の資金を手に出版物100万点の電子化作業に着手する。4月2日、新会社「出版デジタル機構」が発足した。産業革新機構が最大150億円を出資し、電子書籍の普及を後押しする。今年は米アマゾン・ドット・コムの電子書籍サービス「Kindle(キンドル)」がついに上陸するとも噂される。楽天も参入を準備している。今年こそ本当の「電子書籍元年」となるのか。
「電子書籍元年と言われてから2年。端末や電子書籍書店の普及は進んだが、コンテンツの数は大して伸びていないのが実情。それが今回、出版デジタル機構の発足で一気にタイトル数を増やすことができる。やっと電子書籍市場が大きく羽ばたくタイミングにきたと期待しています」
「出版デジタル機構」の設立発表会に出席した、社長に就任する植村八潮・東京電機大出版局長(中央)ら(29日午後)=共同
出版デジタル機構の取締役に就任した講談社の野間省伸社長は、29日の設立説明会の場でこうあいさつした。取締役を出す講談社、集英社、小学館はじめ、角川書店、新潮社、文芸春秋など日本を代表する出版社15社がデジタル機構に20億円を出資。すでに約290の出版社が「参加」を表明している。最終的には政府が9割を出資する官民ファンドの産業革新機構が150億円を出資し、最大株主になる見込みだ。
サービス名は「Pubridge(パブリッジ)」。社長に就任する植村八潮・東京電機大出版局長が「株式会社だが開かれた公的基盤を目指す。すべての書店や出版社を結ぶ『懸け橋』になりたい」と話したように、出版物の電子化作業のほか、電子書店への配信代行や著作権者への収益分配管理といったサービスも担う。
巨額の資金を後ろ盾にした国内出版の大同団結。ただ、これで「ようやく日本でも本格的な電子書籍時代が訪れる」と判を押すのは早計だ。先行きを占う前に、“電子書籍後発国”の現実を認識しておく必要がある。
■先送りされてきた「電子書籍元年」
米アップルのタブレット端末「iPad」が発売された2010年、国内メディアは「電子書籍時代の到来」と色めきだった。大手出版社や書店に加え、デジタルコンテンツの配信で覇権を狙おうとするメーカーや通信会社、印刷会社など大手企業も参集し、電子書籍配信のプラットフォーム(技術基盤)や電子書店が次々と立ち上がった。
しかし12年になっても電子書籍が普及しているとは言い難い。いや、小説やノンフィクションといった「書籍の電子版」が普及していないと言った方が正確だろう。
11年度で約700億円といわれる国内電子書籍市場の約8割は、実はフィーチャーフォン(日本固有の携帯電話)向け。その大半はコミックで、「ボーイズラブ」と呼ばれる女性向けアダルト作品も多く含まれる。電子書籍リーダーやタブレット端末向けの電子書籍配信に限ると、その市場規模は国内の書籍市場全体(約8200億円)の1%にも満たない。
背景には、コンテンツの電子化作業の遅れがある。紀伊國屋書店全店週間和書ベストセラー(3月19日~25日)30位までのタイトルで電子書籍版も販売していたのは、「大往生したけりゃ医療とかかわるな(中村仁一著、幻冬舎)」、「人生がときめく片づけの魔法(近藤麻理恵著、サンマ-ク出版)」など3タイトルのみ。幻冬舎とサンマ-ク出版でも、それぞれ6位と7位の別のタイトルには電子版がなかった。新刊本ですらこんな状況だから、既刊本は推して知るべしだ。
出版業界が巨額の資金を手に出版物100万点の電子化作業に着手する。4月2日、新会社「出版デジタル機構」が発足した。産業革新機構が最大150億円を出資し、電子書籍の普及を後押しする。今年は米アマゾン・ドット・コムの電子書籍サービス「Kindle(キンドル)」がついに上陸するとも噂される。楽天も参入を準備している。今年こそ本当の「電子書籍元年」となるのか。
「電子書籍元年と言われてから2年。端末や電子書籍書店の普及は進んだが、コンテンツの数は大して伸びていないのが実情。それが今回、出版デジタル機構の発足で一気にタイトル数を増やすことができる。やっと電子書籍市場が大きく羽ばたくタイミングにきたと期待しています」
「出版デジタル機構」の設立発表会に出席した、社長に就任する植村八潮・東京電機大出版局長(中央)ら(29日午後)=共同
出版デジタル機構の取締役に就任した講談社の野間省伸社長は、29日の設立説明会の場でこうあいさつした。取締役を出す講談社、集英社、小学館はじめ、角川書店、新潮社、文芸春秋など日本を代表する出版社15社がデジタル機構に20億円を出資。すでに約290の出版社が「参加」を表明している。最終的には政府が9割を出資する官民ファンドの産業革新機構が150億円を出資し、最大株主になる見込みだ。
サービス名は「Pubridge(パブリッジ)」。社長に就任する植村八潮・東京電機大出版局長が「株式会社だが開かれた公的基盤を目指す。すべての書店や出版社を結ぶ『懸け橋』になりたい」と話したように、出版物の電子化作業のほか、電子書店への配信代行や著作権者への収益分配管理といったサービスも担う。
巨額の資金を後ろ盾にした国内出版の大同団結。ただ、これで「ようやく日本でも本格的な電子書籍時代が訪れる」と判を押すのは早計だ。先行きを占う前に、“電子書籍後発国”の現実を認識しておく必要がある。
■先送りされてきた「電子書籍元年」
米アップルのタブレット端末「iPad」が発売された2010年、国内メディアは「電子書籍時代の到来」と色めきだった。大手出版社や書店に加え、デジタルコンテンツの配信で覇権を狙おうとするメーカーや通信会社、印刷会社など大手企業も参集し、電子書籍配信のプラットフォーム(技術基盤)や電子書店が次々と立ち上がった。
しかし12年になっても電子書籍が普及しているとは言い難い。いや、小説やノンフィクションといった「書籍の電子版」が普及していないと言った方が正確だろう。
11年度で約700億円といわれる国内電子書籍市場の約8割は、実はフィーチャーフォン(日本固有の携帯電話)向け。その大半はコミックで、「ボーイズラブ」と呼ばれる女性向けアダルト作品も多く含まれる。電子書籍リーダーやタブレット端末向けの電子書籍配信に限ると、その市場規模は国内の書籍市場全体(約8200億円)の1%にも満たない。
背景には、コンテンツの電子化作業の遅れがある。紀伊國屋書店全店週間和書ベストセラー(3月19日~25日)30位までのタイトルで電子書籍版も販売していたのは、「大往生したけりゃ医療とかかわるな(中村仁一著、幻冬舎)」、「人生がときめく片づけの魔法(近藤麻理恵著、サンマ-ク出版)」など3タイトルのみ。幻冬舎とサンマ-ク出版でも、それぞれ6位と7位の別のタイトルには電子版がなかった。新刊本ですらこんな状況だから、既刊本は推して知るべしだ。
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